2023年10月15日 北海学園大戦

■ライバル下し2年連続28回目の優勝決める。QB神田が5TDパス

 第49回北海道学生選手権の第8節が札幌市円山競技場で行われ、最終戦となる北海道大は北海学園大を33-7で下し、5戦全勝で2年連続28度目の優勝を決めました。北海道大は、全日本大学選手権の北海道地区代表となり、11月11日に岐阜・長良川メドウで行われる1回戦で、東海地区代表の名城大と対戦します。
 試合は、今季から先発するQB神田智史(2年、東京・麻布高)のパスが爆発しました。まずは第1Q5分、WR川村虎鉄(2年、宮城・仙台第三高)へ。川村は捕球後に好走を見せて49ヤードTDパスに。4分後にはWR日高耀(4年、福岡・北筑高)も自陣38ヤードからの攻撃でショートパスをキャッチすると、相手守備を振り切ってエンドゾーンをめがけて力走。62ヤードTDパスで13-0とリードを広げました。
 エースWRの宮崎大地(4年、兵庫・星陵高)も第2Q1分、第3Q6分、第4Q1分に12ヤード、33ヤード、31ヤードの3本のTDパスを立て続けにキャッチ。勝利を決定づけました。第2QのTDは、エンドゾーン左隅へのピンポイントの一発。投げ手と受け手の息がぴったりと合ったスーパプレーでした。
 守備チームも好プレーが続出でした。第2Q7分にLB鯨井雅生(4年、埼玉・川越東高)が自陣42ヤード付近で今季通算6個目のインターセプト。リターンは惜しくも敵陣20ヤードでタックルされましたが、相手QBの自信を砕くプレーになりました。第4Q残り2分にはDB渡部健人(4年、東京・暁星高)が自陣エンドゾーン内で北海学園大のTDパスを横取りし、タッチバックとして反撃を封じました。第2Qと第4QにはDL浅井聡太(4年、東京・都立西高)とDL古家瑳斗留(2年、茨城・取手学園取手高)のQBサックも飛び出しました。
 第3Qに北海学園大にTDを許して完封は逃しましたが、攻守に安定した戦いぶりの快勝でした。
 降梁祐介HCは「秋に向けて春から練習してきたプレーが実った」と、まずは作戦勝ちを強調。「WRの宮崎は全国クラスの選手、その宮崎がカバーされた時にはWR日高が頑張った。QB神田は度胸もあり、本当にうまくなった」と選手たちをたたえ、「全日本大学選手権の1回戦はランの強い名城大が相手だが、今までやってきたことをベースにチャレンジャーとして挑みたい。歴史を塗り替えたい」と力強く宣言しました。
 殊勲のQB神田は「北海道一になれてうれしい。TDパスはレシーバーのおかげ。名城大戦も先輩目がけて思い切り投げたい」と声を弾ませ、3TDキャッチのWR宮崎は「苦手だったロングパスも練習の成果を出せた。神田をQBに転向させたのは自分なので、どんなボールも捕ってやろうと思った」とホットラインに胸を張りました。先制TDのWR川村は「捕球してから30ヤードぐらい走った。名城大戦は、けがで休んでいた分もやる」と決意。WR日高も「試合の流れを決めるTDだった。相手守備をスカウテイングし、QBと練習してきたプレー。思い出に残るTDになった」と神田に感謝しました。
 守備陣も喜びを爆発させました。LB鯨井は「インターセプトは狙っていた。でもTDのチャンスだったのでもったいなかった」と少し残念そう。同じくインターセプトのDB渡部は「たまたまです」と照れながらも「長いのが来るのが分かっていた。優勝はパス守備の成果です」と副将らしく総括しました。
 この試合、4年生選手全員が丸刈りで臨みました。主将のDL大島夕輝(4年、札幌国際情報高)は「気合いが入った。下級生も頑張ってくれ、チームに厚みが出た。『準備』をキーワードにしっかり用意をすれば、次の名城大戦も勝てる」と自信たっぷりに宣言しました。

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