第35回パインボウル2022

■パインボウル惜敗。15年ぶり勝利ならず

全日本大学アメリカンフットボール選手権(甲子園ボウル)の1回戦を兼ねた第35回パインボウル2022が11月13日、仙台市のユアテックスタジアム仙台で行われ、15年ぶりの勝利を目指した北海道大(北海道学連代表)は、7-17で東北大(東北学連代表)に敗れた。北海道大は第1Q2分、RB工藤輝一(4年、兵庫・白陵高)のTDランで幸先良く先制したが、第2Qに東北大に逆転を許すと、その後は再三の好機を生かせなかった。

3年ぶり25度目出場の北海道大は、立ち上がりにエースが期待にこたえる走りを見せた。キックオフリターンに続く最初の攻撃シリーズで自陣25ヤードから攻撃開始。工藤の3回のランとWR清水英介(4年、東京・都立西高)のラン、QB茨木大輔(4年、兵庫・六甲学院高)からWR宮崎大地(3年、兵庫・星陵高)へのパスなどで敵陣3ヤードまでボールを進めると、最後は工藤が右オフタックル付近をエンドゾーンへ走り込んだ。トライフォアポイントのキックも成功し7-0と先制した。

しかし、第1Q9分に東北大にFGを決められて7-3、第2Qには2本のTDを許して7-17と逆転された。北海道大も8分過ぎ、東北大守備の反則で得た敵陣7ヤードからの攻撃で31ヤードのFGが失敗に終わるなど追加点を奪えず、結局東北大に逃げ切られた。試合後の表彰式がRB工藤とWR清水が敢闘賞に選ばれた。

北海道大の里見佑三監督は「QBがプレッシャーを受けて、攻撃が出なかった。工藤のTDで先制したが、その後は東北大に守備にアジャストされた」と攻守に東北大に力負けしたと分析。道リーグMVPに輝き、パインボウルでも活躍が期待されたRB工藤は「先制TDでイケると思ったが、後半は2人目のタックラーを振り切れず、試合の流れを持ってこれなかった」と残念がった。WR清水は「敢闘賞はうれしいが、悔しさの方が強い。今年こそパインで勝利をと思ったんですが」と悔しさをにじませた。 6月の仙台グリーンボウルで付けた背番号40を、験を担いでこの日もユニホームに着用したLB坂田宙斗主将(4年、東京・都立小山台高)は「一つ一つのプレーが、東北大の方が正確だった。新チームは悔しさを忘れずに練習してほしい」と後輩たちに雪辱を託した。

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