2025.10.5 釧路公立大学戦

■釧路公立大に競り勝ち、2校優勝の可能性残す。道学生選手権第7節

第51回北海道学生アメリカンフットボール選手権第7節は10月5日、札幌市円山競技場で1部の2試合を行い、北海道大は21-14で釧路公立大に競り勝ちました。これで3勝1敗。残念ながら第2試合で北海学園大が室蘭工業大に大勝し、4連勝で優勝を決めましたが、まだ2校優勝とプレーオフの可能性があります。次節13日、北海道大が東京農業大に圧勝し、釧路公立大が北海学園大を下せば4勝1敗で並び、2校優勝ながら北海道大の2年ぶり29回目の全道王者が決まります。

前年準優勝の釧路公立大との一戦は、北海道大が堅守とビッグプレーで接戦を制して、前年の雪辱を果たしました。

試合は北海道大のレシーブで始まりました。自陣28ヤードからのドライブ。エースRB下島圭太郎(3年)とRB谷口遼馬(2年)のランでぐいぐいと前進します。T山田海矢(4年)、G坂本孝福(4年)、G森川太陽(4年)の強力ブロックもあり、おもしろいようにランが進みます。28ヤードのFGトライはスナップミスで失敗しましたが、試合の主導権を握ったと感じさせる第1シリーズでした。

DL陣のロスタックルで釧路公立大をパントに追い込んで迎えた、50ヤードラインからの第2シリーズ。RB谷口のラン、RB後藤恭佑(1年)のドロー、QB神田智史(4年)からのパスをWR川村虎鉄(4年)がDBと競り合いながら好捕して敵陣10ヤードへ攻め込みます。ここで第1Qが終了。エンドが代わった第2Q最初のプレー、パス狙いからスクランブルしたQB神田がエンドゾーンに駆け込み、あっさりと先制しました。強力ラインの後押しのたまものでした。K/WR雨宮暖(2年)のキックもきまり7-0です。

続く釧路公立大の攻撃。キックオフリターンでロングゲインされましたが、守備陣が踏ん張りました。DL佐々木優(3年)がQBサックを決めてパントに追い込みました。続く北海道大の攻撃は第4ダウンギャンブルが失敗して攻守交代。釧路公立大が自陣からドライブするも再びパントに。ここで後半の決勝プレーを予感させる幻のTDが飛び出しました。釧路公立大のパントを捕球したWR雨宮が自陣22ヤードからリターン。鮮やかなステップで相手守備陣を振り切ると、そのままエンドゾーンへ。78ヤードリターンTDかとベンチ、観客席が沸き立ちますが、惜しくも反則で取り消しになりました。

この後はDB小野田天馬(4年)のパスカット、DL古家瑳斗留(4年)のロスタックルなど強力守備が釧路公立大の攻撃を封じ、前半を7-0で折り返しました。

後半は釧路公立大の反撃で幕を開けました。第3Q5分、70ヤードをドライブされ、最後はランでTDを許します。キックも決められ7-7。しかし直後の北海道大の攻撃で再び自慢のランが爆発します。自陣18ヤードからのドライブ。RB下島、RB谷口、RB後藤が釧路公立大守備を引き裂いて前進し、第4Qに入ったところで敵陣12ヤードへ。最後はQB神田からWR米谷和馬(3年)へパス。捕球した米谷はWR川村の好ブロックにも助けられ、左サイドライン際を快走、そのままエンドゾーンに駆け込みました。キックも決まって14-7と勝ち越しました。

続く釧路の攻撃シリーズで、お待ちかねのビッグプレーが飛び出します。DL石生晶也(3年)のロスタックルとDL古家の激しいラッシュでパントに追い込みました。自陣18ヤードで捕球したリターナーのWR雨宮が右サイドにコースを取ると、相手タックラーを振りほどいて快走。82ヤードを走り切るビッグプレーで21-7とリードを広げました。試合時間残り5分。その後釧路公立大にTDを許しますが、21-14で逃げ切りました。2校優勝、プレーオフへの夢をつなぐ値千金のリターンTDになりました。

試合後、樋之本彬HCは「4年生OLが頑張り、ランプレーが出た。パントリターンなど決めるべきところで決められた。去年の借りを返せた」と選手の頑張りをたたえたうえで「もう1回チャンスがあれば、必ずつかみ取りたい」と2校優勝とプレーオフを見据えまし。決勝点となったパントリターンTDのWR雨宮は「ラッシュが来ていたが、横に振って外し、あとはスピードでブロックを生かした。リターナーの役割を果たせた」と会心の走りを振り返りました。

主将のLB都築駿輔(4年)は「北海学園大の敗戦で、雨宮のリターンを修正した。1週間で仕上げた」としてやったりの表情。強力ランを支えたT山田は「4年目3人で押しまくった。目の前の相手を、笛が鳴るまで押し続けた」と胸を張り、堅守でゲームを作ったDL大熊多聞(4年)も「学園に負けた悔しさを忘れず、今日は力強く頑張った」と言葉を弾ませていました。

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