2025.9.7 室蘭工業大学戦
■王座奪回へ大勝発進。北海道学生選手権初戦
第51回北海道学生アメリカンフットボール選手権が開幕し、北海道大は第2節の8月31日、札幌市円山競技場で初戦の室蘭工業大戦に臨み、66-0と大勝発進しました。新戦力が続々と名乗りを挙げた開幕戦になりました。第2戦は9月7日午後1時から、北海学園清田グラウンドラグビー場で帯広畜産大と対戦します。
前年3位の鬱憤を晴らすかのように、開始直後から攻撃陣が爆発しました。エースRB下島圭太郎(3年)の23ヤードキックオフリターンで始まった最初のシリーズ。自陣43ヤードからQB神田智史(4年)からWR川村虎鉄(4年)へパス、RB下島の右オープンで連続ファーストダウン。2プレーで一気に敵陣14ヤードに攻め込みました。
ここからは期待の新戦力の出番。RB下島のダイブで敵陣10ヤードに進むと、RB谷口遼馬(2年)が4連続ラン。最後は1ヤードダイブで先制TDを奪いました。谷口は東京都市大付属高のアメフト部出身。165センチ、67キロとやや小ぶりですが「カットを切って穴を突くのが持ち味」という技巧派です。第1Q10分には、守備チームの新戦力も名乗りを挙げました。LB高山智史(2年)が鮮やかにパスインターセプトし、そのまま21ヤードをリターンしてTD。これで14-0。さらに同11分にはRB谷口が右サイドラインを快走する26ヤードTDランで加点し、第1Qだけで20-0と試合の主導権を握りました。
第2Qは先輩たちも見せます。DB小野田天馬(4年)のインターセプトで攻撃権を得ると、4分にRB下島が貫禄の7ヤードランで26-0。同7分、DB小野田がこの試合2個目のインターセプトでボールを奪うと、エースQB神田に代えて2番手QB松永潤(2年)を投入する余裕も。QB松永からWR佐藤晏綸(3年)へのパスなどで前進すると、最後はWR/K雨宮暖(2年)の31ヤードFGで29-0。さらに前半の仕上げとばかりに、第2Q残り1秒でRB後藤恭佑(1年)の28ヤードパントリターンTDも飛び出し、36-0で折り返しました。後藤は東京・日比谷高ラグビー部出身。樋之本彬HCも注目のルーキーです。
後半も手を緩めません。第3Qの立ち上がりにLB荘司真輝(4年)のインターセプトで室蘭工業大の反撃ムードに水を差すと、QB松永が同5分にWR米谷和馬(3年)へ6ヤードTDパス、同7分にはWR田中春乃介(1年)への44ヤード弾も決めて49-0に。同11分にはWR/K雨宮の32ヤードFGで52-0としました。第4QもQB松永からWR雨宮へ30ヤードと37ヤードの連続TDパス。66-0と大差を付けました。雨宮はこの試合、2TDキャッチ、2FGの大活躍でした。試合の締めは残り8秒、LB高山のこの日2個目のインターセプトでした。
樋之本HCは「ランもパスも出た。守備も完封できた。点差が付いたので1、2年生に経験も積ませられた」と順当な滑り出しに上機嫌です。先制点を含む2TDのRB谷口には「もっとレベルが上の相手と対戦した時に1対1の勝負が出来るように体をタフにしてほしい」と、期待を込めた注文も出ました。RB谷口も「2本目のTDはブロックが良かったおかげ。北海学園大戦に向けてもっと調子を上げたい」と決意していました。(塚田博)
