2023年7月2日 横浜国立大戦
■関東1部を撃破! 粘りの守備と決勝FGで快勝
北海道大ビッググリーンの春季オープン戦第2戦が7月2日、東京・調布市のアミノバイタルフィールドで行われ、関東学生リーグ1部ビッグ8の横浜国立大に3-0で勝利し
た。ライン戦で圧倒し、オフェンス陣はRB榊琢也(4年、札幌東高)のランプレーを軸に攻め立て、ディフェンス陣はピンチをしのいで無失点で抑えた。終了間際の値千金
のFGで決勝点を奪う快勝だった。
横浜国立大のキックオフ、北海道大のリターンで試合開始。北海道大は第1Q、RB榊のロングランで敵陣まで侵入し、ディフェンス陣は自陣に攻め込ませない最高の立
ち上がりを見せた。試合が動いたのは第1Q9分、横浜国立大にインターセプトを許したが、直後にLB鯨井雅生(4年、埼玉・川越東高)のファンブルリカバーでピンチを脱した。第2Qには相手エンドゾーン目前まで攻め込むも、惜しくも0-0で前半を終えた。前半、ディフェンス陣は横浜国立大QBに42ヤードのロングランを許すも、第4ダウ
ンのギャンブルを阻止するなど、オフェンス陣の得点を信じて無失点でボールを渡し続けた。
オフェンス陣が期待にこたえたのが第4Q残り1分25秒。敵陣7ヤードまで攻め込むと、K佐藤晏綸(1年、千葉・クパチーノ高)の25ヤードFGが成功し、3-0と先制した。その後の横浜国立大の攻撃をディフェンス陣がシャットアウトし、最後は第4ダウンのギャンブルでDL大島夕輝(4年、札幌国際情報高)がQBサックを決め、キャプテン自
ら試合を終わらせた。
試合を通してディフェンス陣にはピンチの時にも決して折れない気迫があった。横浜国立大の4回の第4ダウンギャンブルもすべて阻止。インターセプトされた直後には相
手キャリアーをファンブルさせて攻撃権を取り戻し、こちらのファンブルをリカバーされた際も、直後の横浜国立大オフェンスに第1ダウンの更新を1度も許さず、味方オフェ
ンス陣にボールを渡した。
オフェンス陣からは、試合開始から終了まで崩れることなく、自信に満ちた姿勢を感じた。先発QB山本康介(3年、奈良・登美ケ丘高)を引き継ぎ、途中出場したQB神田
智史(2年、東京・麻布高)を中心に安定して攻め続けた。攻撃を牽引したRB榊は「まだオフェンスに波がある。RBは一番後ろのポジションだから、全体を見ながらオフェンスを鼓舞する選手でありたい」とエースの自覚を強調した。主将のDL大島は「今年のチームは4年生が少ないので、全員のリーダー意識が必要。プレーとチーム作りの両面で引っ張るキャプテンとして、もっと成長しなければ」と強い意欲を見せた。
降梁祐介HC(関西学院大OB)は「今日は、今まで出来なかったことが出来るようになった実感がある。北海学園大戦ではさらに個々の成長を見せてほしい。」と、選手た
ちのステップアップに期待を寄せた。(西川将)
〈メモ〉
ゲームレポートは2020年卒部の西川将氏(現役時はLB)が執筆、写真は2020年卒部の谷脇拓実氏(現役時はAS)の撮影です。